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【事務所通信】マーケティング戦略を考える際に知っておきたいトリプルメディア

事務所通信

税理士法人Brush up 代表社員の山田です。

福岡市中央区赤坂でクラウド会計~記帳代行~業務効率化~やってます。
保険の提案・適正な節税の提案・事務所での勉強会・ファミコン異業種交流会などをやってます。(2020/05/13現在ファミコン異業種交流会は開催自粛中です。)


トリプルメディアとは、マーケティングの世界では比較的よく使われる言葉で、企業が消費者に対して接点を持つための3つのWebメディアのことを指します。
それぞれのメディアの特性や関係性を把握し、どのように使っていくかを知っておけば、他社よりも商品展開を有利に進めることができます。
そこで今回は、トリプルメディアの特徴や利用方法を紹介します。
情報を発信するメディアと認知度を上げるメディア

トリプルメディアとは、SNSの普及と共に広がっていった概念で、『ペイドメディア』『オウンドメディア』『アーンドメディア』と呼ばれるWebメディアのことを指します。
この3つのメディアは、企業と消費者をつなぐ窓口となっています。

まず『ペイドメディア』とは、Web広告など、企業側が有料で広告を出すためのスペースを提供しているメディアです。
たとえば、Yahoo! JAPANや、新聞系のデジタル版サイトがこれに当たります。
ニュースやコンテンツを楽しみにサイトに集まってくる読者に向けた広告展開が可能になり、広告が表示される量に従って、多くの読者層にPRできるのが特徴です。

つまり、紙メディアの新聞や雑誌などに広告を出稿するイメージです。
それなりにコストはかかりますが、多くのアクセスが見込まれる大手ニュースサイトであれば、より多くの人の目に触れさせることができます。
また、結果がすぐに出るので、短期的なPRに向いているのも特徴の一つです。

ペイドメディアは自社の発信したい情報に合わせて、バナー広告やリスティング広告、動画広告など出稿する広告の種類を決める必要があります。
また、きちんとターゲットを想定しないと、狙った相手に広告が届かず、膨大な費用が無駄になってしまう可能性もあります。

次に『オウンドメディア』とは、自社が所有しているメディアのことです。
自社の企業サイトはもちろん、ブランドサイトや商品サイト、販売を行う自社のECサイトなどもこれに当たります。

オウンドメディアの特徴は、自社ですべての機能をコントロールできるという点です。
商品戦略に合わせて発信する情報を調節でき、ユーザーに適切なインフォメーションを提供することができます。

一方で、多くの相手をターゲットにするという意味では、ペイドメディアよりも弱く、限定的なユーザーにしか情報を届けることができないというデメリットもあります。
また、長期的な運用が必要で、すぐに効果が出るものでもありません。
そのため、じっくりとファンを育てていくという戦略に向いているのです。


拡散力は強いがコントロールが効かないメディア

消費者自らが情報発信を行うメディアのことを『アーンドメディア』といいます。
FacebookやTwitter、InstagramなどのSNSもアーンドメディアの一種で、拡散力が強いのが最大のメリットです。
近年はSNSを広告の場に使う企業も増えてきて、その有用性が注目されています。
ユーザーに共感してもらえれば、爆発的に拡散され、その効力はペイドメディアよりも上といわれています。
しかし、消費者の意見がすぐに取り上げられてしまうため、企業のネガティブなイメージも一気に拡散してしまうという弱点もあります。
たとえば、何か不祥事が起きてしまった場合、企業に不利益な情報のみが世間に広まり、修復不可能なダメージを負う場合もあります。
良くも悪くも企業側のコントロールが効かないのがアーンドメディアの最大の特徴で、その取り扱い方には最大限の注意が必要になります。

これらの3つのメディアには、オウンドメディアが発信した情報をペイドメディアが仲介し、人を集め、アーンドメディアが拡散するという相関関係が成り立っています。

そのため、マーケティング戦略を考えるときは、これらの関係性を意識しながら、どこにコストや人材をかけていくべきかを判断するようにしましょう。
たとえば、自社の発信力が弱ければオウンドメディアに、ユーザーの認知度が低いのであればペイドメディアに、拡散してもらいたい段階まで達していればアーンドメディアに注力するといった具合です。

まずは、会社のマーケティング的な課題を洗い出し、予算やスケジュール、人材などを踏まえたうえで、トリプルメディアをうまく活用していきましょう。